旅日記 コルカタ~チェンナイ インド編⑧

コルカタ

 

 

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今日はコルカタを後にし、海辺の町”チェンナイ”へと向かう。ゲストハウスのスタッフに出発の胸を伝えると、記念に写真を撮ってくれとお願いされた。こちらの人は、やはりカメラに写るのが好きなようだ。彼らは家族でこの宿を経営しているらしい。気さくで、とてもいい人達であった。

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列車は昼の便であったので、僕らは朝からカーリー寺院へと足を運んだ。ここはサダルストリートの辺りから電車で15分ほど来た所。実は、このコルカタで一番訪れてみたかった場所がここだった。というのもこのカーリー寺院では、ある変わった儀式が行われているのである。それは、ヤギの首切り儀式。

カーリー女神

どうやら生き血を、このカーリー女神へと捧げるという儀式であるらしい。生きたヤギが何匹も寺院内に連れてこられ、一匹ずつ手足を背中に縛られた状態で首切り台へと乗せられる。そして一気に切断されたあと、すぐ胴体の方を解体してまた次へという流れであるらしい。ここまでの情報は事前に把握していた。が、実際の寺院内の空気感や参列者の動向を見てみたかったのである。結局、僕らが現地に到着したのは午前9時過ぎ。その頃には溢れんばかりの人々で寺院内はごった返していた。凄い熱気だ。さらに中に入るまでは長蛇の列。これを待っていれば恐らく、昼過ぎまで掛かってしまうだろう。僕らは悩んだ挙句、渋々チェンナイ行きの駅へと向かうことにした。だがここを去るときに、またいつか必ずここへ戻ってくることになると、何故かそう確信した。

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コルカタから電車に揺られ、チェンナイへと到着したのは夜も更け始めた頃であっただろうか。駅からオートリクシャを捕まえ、ゲストハウスへと向かう。街の印象としては、汚くて臭い。海が近いせいなのだろうか、潮の匂いが鼻につく。道路は整備され広くて車も沢山走っているのだが、少し街中へと入り込めば、複雑に枝分かれする路地が方向感覚を狂わせる。とりあえず腹ごしらえだ。ここはインドでも南の方に位置するということもあり、食べ物の感じも少し変わってくる。特徴的な事は、バナナかヤシの葉の上に料理が盛り付けられている点だ。常夏のイメージを彷彿とさせている。ただ衛生面はあまりよろしくないようだ。

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ゲストハウスでは何人かの日本人にも出会った。その中の一人と仲良くなり、翌日から共に行動するようになった。彼は日本で教師をしていたらしく、今はそれをやめてバックパッカーとなり、世界中を旅しているのだという。とても誠実な好青年であった。次の日、朝から三人でオートリクシャをチャーターして街を観光することとなった。

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まずは海へと向かう。久しぶりのビーチに、僕と相方の期待値は高まっていた。運転手に「大きな砂浜はあるか?」と尋ねると、もちろん!と快い回答が返ってきた。そこは宿からも遠くはなく、5分ほどで到着した。リクシャを降りて浜辺へと向かう、しかし目の前に広がるのはボートとゴミの残骸。とても汚い。

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泳いでいる者も誰一人いない。どうやらこの浜は汚いことで有名らしく、泳ぐだなんてとんでもないとの事であった。期待があっただけに、残念な結果となった。ただ面白かったのは、浜辺に置かれていたボートの絵柄である。先端に顔のようなものが描かれていて、それはどこかネパールを思い出させる絵であった。やはり隣国ともあり、それぞれの関係性になにか深い繋がりがあるのであろうか。考えても分からないので、僕らはこの地を後にして街中をうろつくことにした。

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とは言ったものの、そこまで見る物もないのがここチェンナイ。ブラブラしていても特に面白いものはなく、沢山の牛達に出会うだけ。1つ、大きな車輪のついた地車の様なものを見つけた。これは祭りか何かに使うのだろうか。地元で行われるだんじり祭りを思い出した。

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もうそろそろ観光も終わりにして帰ろうかとした時、リクシャの運転手が寄ってほしいところがあると言い出した。話しを聞くと、それは土産物屋さんで観光客を連れてくるとガソリンのチケットが貰えるのだという。もちろん、見るだけでもいいのでついて来てもらえないだろうか、との事であった。あやしいなと思う反面、興味本位で了承した。
まず連れて行かれたのは、アクセサリー屋。中に入るとスーツを着たインド人達が丁寧に向かえ入れてくれた。まったく興味がなかったので、サラッと見回し店を出ようとすると「お茶だけでも飲んでいかないか?」と誘われたが丁重にお断りした。5分も経たないうちに帰ってきた僕らを見て、運転手は「そんなに速く帰って来てもらっては困る。」と言っていたが、興味もない店にいる意味がないだろうと言うと不機嫌そうに走り出した。
次に到着した店は、中々綺麗な内装の土産物屋。シルクの量り売りや小物、オブジェなどを取り扱っている店のようだ。「次は15分ぐらい見てから帰ってきてくれ。」運転手はそう言い放つとリクシャの中で寝てしまった。今回の品々は胡散臭いものの、先程よりも見ごたえがあった。とは言えど15分も居るのは中々疲れる。他の2人は色々な物を見て周って店員と話していたが、僕はすぐに飽きてしまってうろうろしながら時間を潰していた。きっちり15分経過してリクシャへ戻ると「何か買ったか?」と運転手に聞かれる。僕らは「買ってないし買うつもりもない。と言うと、無言で走り出した。
最後の店は、今までの中で一番立派であった。高そうなオブジェに貴金属、木で出来た仏像や石の彫刻。まるで博物館のようだ。これは面白いなとゆっくり見て周っていると、店員が声を掛けてくる。「何か欲しいものはあるか?お茶の土産もあるが飲んでみるか?Tシャツもあるが見てみるか?」全てに対してNoと言っていると、「じゃあ何しに来たんだ。これは見せ物じゃなくて売り物だぞ。」と軽く怒り出した。こちらも別に来たくて来ている訳ではないのだから仕方ないだろう。適当なことを言い返すと、店の奥に消えていった。結局僕らは運転手に何も買わなかった事を伝え、次の目的地まで連れて行ってもらった。そこで金を払うと、彼はそそくさと消えていった。まあ帰り際に少しもめたのだが、それは省略するとしよう。

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宿に戻ると外国人旅行客の姿がちらほらとあった。若い人からおっちゃんまで年齢層は広い。国もバラバラだ。ゲストハウスにはwifiを設置しているところが多く、夜になると情報を求めて皆がロビーに集まってくる。そこでお互いの国のことや、これからの行き先、今まで行った国の話しなどを聞き、人間同士の情報もする。インターネットが普及していなかった時代には、情報交換ノートと言うものが各ゲストハウスに置かれていたらしいが、今では見る機会も少ない。その時代にはその時の情報交換手段があるのだ。

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持ち歩いている楽器を見せると、大体の人が興味を示す。そこからセッションが始まり会話も弾む。音楽は人々の警戒心も解きほぐしてしまうようだ。身をまかせて音の流れに酔いしれる人、自分もやってみたいと演奏を始める人、歌いだす人。何でもありだ、上手くなくても、そこに音楽があれば何だって楽しめる。

 

つづく。

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